(このエントリーのBGMはこの曲でお願いします。)
2004年の春、大学生になって軽音楽部の部室のドアを叩いた時に、部屋の中には岡本さんという女性がいた。今思えばあの時に違う人が部屋の中にいたら、自分の人生もまた違っていたものになってたかもしれない。
出会ったその日のうちに岡本さんにスタジオに行ってもらって、生まれて始めてアドリブのセッションをした。スタジオには岡本さんの音楽仲間がいて、その中には後に非常にお世話になるJinさんもいた。岡本さんは何か楽器ができるのかとちょっと疑問だったけど、セッションが始まるとずっとジャンベを叩いていた。
次の日、天気はちょっと崩れていて雨が降りそうな日だった。Jinさんは岡本さんと俺をのせた車を運転して、広島の音楽好きの学生が運営しているCRJ-Hiroshimaという組織の活動拠点まで連れて行っていってくれた。学生達が音楽について話したり、オリジナルのウィークリーチャートを作ったり、自分たちが出演するラジオ番組の収録等をしている、広島FMというラジオ局だった。
台風前夜のような生ぬるい夜の中を窓を開けて走るJinさんの車内でかかってた音楽が、
レディオヘッドの「Hail to the Theaf」だった。
Jinさん「これ、バリええね。」
と言うと、
岡本さん「そうね。」
と、なだめるように返していた。
その会話を聞きながら、これからの大学生活がどんなになるかを想像していたのを今でもはっきりと覚えている。
多分、音楽が好きじゃなかったら、もっと言えば、あの時、軽音楽部の部室で岡本さんと出会わなかったら、もっと色んな友達とワイワイ遊んで、いわゆるリア充って感じになってたのかな??(別になりたかったわけじゃないけど。)
少なくとも今こんな日記は書いてないだろう。何かを好きになれば、それに価値観を縛られるし、いろんな自由を失う。得るものも多いけど、取り戻せないことがあるっていうことを知る。
レディオヘッドのツイッタ−アカウントが、
「渋谷 ハチ公広場 金曜日 18時59分」
ってつぶやいてたのは、特に何もなく終わったようでしたね。Newアルバムの宣伝だったのかな??
ちょっと久しぶりにレディオヘッドを聴いて、生ぬるい夜風がシャツの中を泳いだ日の事を思い出した。