3日目のマチュピチュ登頂につづき、この日はマチュピチュの隣にあるワイナピチュという山に登った。ワイナピチュとはケチュア語で「若い山」という意味であり、「古い山」を意味するマチュピチュとは対称的に、そこには発達しきらずに残された都市の遺跡があった。ワイナピチュは急坂や鎖場などがあるためか、1日に先着400人と入場者が制限されていた。
前日と違って天候は悪く、登りはじめてすぐ雨が降り始めた。雨粒の大きさ、降る量の多さが、日本とはまったく違う気候の場所にいるんだなということを思い出させた。
山の中腹にさしかかるとマチュピチュ遺跡を見下ろすことができた。
頂上に近づくに連れて岩場しかなくなり、足を滑らせれば怪我ではすまないような場所が多くなってきた。道を外れると崖が綺麗に切り落ちていて、実際に、毎年何人かが滑落するという事故が起きているとのことだった。
あまりに雨が強くなり、カメラの故障が心配だったので、山頂では写真を撮らなかった。そもそも、写真を撮ったとしても周囲はかなりガスが出ていて、10m先くらいしか見えなかった。
下っている時に少し雲が晴れて、渓谷を流れるウルバンバ川を見下ろす事ができた。
山の麓からは、角度的にこれらの空中都市の存在を確認することはできない。このため、これらの遺跡はスペイン人から逃れるために、インカの人々が作った秘密都市だったのではないかと言われている。
山から下りて、クスコまでの帰りの電車の時間まで、アウグスカリエンティスの街をぶらぶらとした。
当然ながら、ここで暮らす人達もいる。この時に今回のペルー旅行で一番気に入った写真が撮れた。
世界的な観光名所の街に暮らす子供達。彼らにとっての外国人が現地で落とすお金は、おそろらくペルーの他の都市よりも桁違いで多いだろう。彼らにとってマチュピチュって何なのか??子供達の笑顔を見てそんなことを考えた。
16時ごろの電車にのり、クスコに戻った。雨に打たれて疲れたので、そのままホテルで21時には就寝した。